飛蚊症

飛蚊症

飛蚊症とは

下記の画像のように、視界の中に黒い点や虫のようなもの、薄い雲、リング状、ひも状のようなものが見えることを
飛蚊症(ひぶんしょう)といいます。

飛蚊症の症状イメージ

生理的飛蚊症と病的飛蚊症

眼球には、硝子体と呼ばれる透明なゼリー状の物質が詰まっています。
硝子体は年齢が進むとともに液化していきますが、そこに含まれている繊維に濁りが生じると、網膜に影を落として、点状や糸状の影として見えるようになります。
眼球の中での症状なので、まばたきしたり目をこすったりしても消えることはありません。「目を上下左右に動かすと、ワンテンポ遅れて同じ方向についてくる」と感じる方が多いのではないでしょうか?

20代から飛蚊症を自覚する方もいますが、飛蚊症は基本的には加齢による生理的な変化であることが多いです。生理的な変化であれば、病気ではないので放っておいても問題ありませんが、網膜剥離・網膜裂孔・硝子体出血・ぶどう膜炎などの病気によって飛蚊症が発生していることもあります。
原因によっては早急な手術加療が必要となることもありますので、飛蚊症を感じたら早めに眼科を受診することが大切です。

「心配ない」と言われたけれど……

受診して「生理的なものなので心配ありませんよ」と言われても、飛んでいるものが消えるわけではないですし、どうしても鬱陶しくて気になる……という方もいらっしゃるかもしれません。
飛蚊症の形状によっては、『ビトレオライシス』というレーザーで気になる症状を緩和させることができます。
※当医療法人では、2023年12月~飛蚊症に対する処置は実施していません。

あくまで“大きな飛蚊症をレーザーで小さく散らす”という処置ですので、完全に飛蚊症をなくすことはできませんが、視界を大きく邪魔していたものをどかすことができますので、日常生活が楽になる可能性があります。
ビトレオライシスは“本来治療の必要がない生理的な症状”に対する処置であることから、保険診療ではなく自由診療となるため、料金は比較的高額になります。(医療機関によって異なります)

手術で飛蚊症を取り除くことはできないの?

飛蚊症に対する硝子体手術は、海外では比較的多くおこなわれていますが、日本国内ではあまり積極的にはおこなわれていません。
※当医療法人では、飛蚊症に対する硝子体手術は実施していません。

手術をしても100%すべての飛蚊症を取り除ける保証はないということや、万が一手術による合併症が発生した場合、術前よりも視力が落ちてしまう可能性があるなどのリスクがあるため、病的なものではない飛蚊症に対しては、基本的には経過観察をお勧めしています。

飛蚊症チェック

  • 明るいところや白い壁、空などを見たとき、浮遊物が飛んでいるように見える
  • 目を動かすと、動きにあわせて浮遊物も移動する
  • 浮遊物の数や形が変わった

当てはまる項目があれば受診をおすすめします。
特に、突然症状があらわれたり、浮遊物の数が急激に増加したりしている場合は早急に受診してください。
当日は瞳孔を開く目薬をさして目の中に異常がないか検査をしますので、お帰りの際は見え方がぼやけた状態になります。お車・バイク・自転車などを運転してお越しにならないようお願いいたします。
受診をご希望される方は、下記よりお問い合わせください。

よくある質問

視界のなかに黒っぽい濁りのようなものが見える

A. 眼球の内部の透明な部分(硝子体=しょうしたい)に急激な変化がおこり、内部に濁りが発生すると、その濁りの影が眼底に投影されるようになります。この影を自覚するようになるのが飛蚊症で、害のあるものとそうでないもの(老化現象にともなう生理的なもの)に別けられます。

治験(治療実験)に協力して無料で施術を受けられるとききましたが、現在でも無料で治療を受けられますか?

A. 平成29年12月末で治験募集は終了いたしました。今後は、自由診療になります。

治療成績について教えてください。

A. 治験やモニター( ビトレオライシス治療を希望された方で治験の対象から外れた患者さまで当院が独自に判断し治療対象とした方)での治療を含めて、「ワイスリングに対する治療」では、初回の治療後3か月で約8割の方が満足したという結果を得ています。ワイスリング以外の混濁では改善した方は約半数でした。

両眼に飛蚊症があり、両眼とも治療を受けたいのですが同じ日に両眼の治療受けることができますか?

A. 両眼の治療を行うことは可能ですが、原則として片眼ずつ治療します。術後の診察と他眼の治療を同じ日に行うことは可能です。

飛蚊症を自覚していますが、ビトレオライシスの治療は八王子の眼科では受けられませんか?

A. ビトレオライシス治療は武蔵野眼科のみで行っております。飛蚊症に関する診察や治療後の診察を八王子友愛眼科で受けることは可能ですのでご相談ください。

治療が行えるのはどのような飛蚊症ですか?

A. この治療はレーザーを使って硝子体混濁( 眼球内の硝子体の濁り )を消す、あるいは目立たなくするための治療方法です。主にワイスリングが原因と思われる飛蚊症に有効であると言われています。したがってワイスリングが原因であるようなリング状や太い紐状の濁りに有効です。

ワイスリングとはどのようなものですか?

A. ワイスリングは、硝子体混濁の一種で、輪状または輪状の物がねじれたり切れた形をしています。元々は眼底の視神経の部分に付着していた繊維で、この状態では飛蚊症を自覚することはありません。硝子体が網膜から剥がれる硝子体剥離と呼ばれる変化が眼内で起こると、硝子体混濁となり、飛蚊症を起こすようになります。

ワイスリング以外の場合には治療はできませんか?

A. 程度によりますが、ワイスリングの破片やその他の紐状の混濁は治療できる可能性があります。点状の飛蚊症やベール状の濁りには効果がありません。また、飛蚊症が視界の端にある場合にはワイスリングであっても治療できない場合があります。

どのような場合に治療ができないのですか?

A. この治療はレーザー光のエネルギーを眼内に導き行う治療ですので、角膜や水晶体、硝子体に強い混濁があると治療が行えません。また、長時間にわたり治療を行いますので、体調不良などで姿勢を保てない場合、眼球の動きが激しい場合には治療が行えません。

ワイスリングが原因の飛蚊症であっても治療できない場合があるのですか?

A. ワイスリングは、硝子体剥離という眼内の硝子体の変化に伴って発生する硝子体混濁のひとつです。硝子体剥離の初期にはワイスリングが発生しても、網膜からの距離が近いために治療が行えないことがあります。

白内障があると施術は受けられませんか?

A. レーザー光の通過を妨げるような白内障があるとレーザーのエネルギーが減衰してしまいますので照射するレーザーのエネルギーを大きくしなければなりません。このような場合には、水晶体や網膜に悪影響が出る場合もあります。白内障の手術を受けると飛蚊症に変化が生じて飛蚊症が気にならなくなる方もいらっしゃいます。白内障を合併している場合には先に白内障手術を受けられるようにおすすめいたします。

以前、網膜剥離のために眼底のレーザー治療を受けていますが、飛蚊症治療は可能ですか?

A. 網膜剝離裂孔といって網膜の傷が生じ、その周囲の網膜剝離が軽度の場合には剝離部の周囲にアルゴンレーザーを照射して網膜を焼き付けて網膜剥離の進行を防止します。このような治療が行われていてもレーザービトレオライシスの治療は可能です。

治療に健康保険は適用されますか?

A. 現在この治療および治療後の診察については健康保険は適用されません。自由診療(自費診療)になります。

治療にかかる費用はいくらですか?

A. 初回の治療費用は片眼15万円(税別)です。これには2回目までの治療費用が含まれます。3回目以降の治療費用は3万円(税別)とさせていただいております。検査および診察料は毎回5千円(税別)となります。なお、飛蚊症の検査のための初診での診察には健康保険が適用されます。

術後の点眼薬などの費用は治療費に含まれていますか?

A. 治療費には、治療当日の検査料、処置料、施術料、(必要がある場合の)術後点眼薬が含まれております。※健康保険でお薬を処方している方の場合には、お薬を当日に処方することはできませんので、別の日に健康保険での診察を受けていただくようになります。

診察や処置の流れについて詳しく教えてください

治療の安全性について教えてください。

A. レーザービトレオライシスで発生する可能性がある合併症について解説します。レーザービトレオライシスでは、YAGレーザーのエネルギーを高めにして治療を行うため、次のような合併症が発生する可能性があります。

治療実績について教えてください。

A. 治療件数については今後集計を行なってホームページで公表いたします。36例の治療を実施しました。(2017年12月現在 )

治療の後で起こる副作用や変化について教えてください

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